交通事故の死亡事故・後遺障害被害者の質問に回答
交通事故弁護士相談Q&A|みらい総合法律事務所

この賠償金額は妥当な額でしょうか

2014年06月12日

去年父が交通事故で亡くなりました。

*家族構成*
父59歳 独身 農業(収入は不明だが多少あったと聞いた)
成人している子供3人は別居
父の母86歳 痴呆症で施設にいる(施設代は父が負担してきた)

*事故の状況*
父が運転する車が家から車道に出るとき、車道を走ってきた車とぶつかる
警察が来る前に車のライトの破片を掃除してしまい、事故現場に気をとられた車が父に突っ込んだ。
父は2時間後死亡。

*提示された賠償金*
治療費168650円
諸雑費1100円
その他明細5600円
—障害合計175350円—

利益29790000円
慰謝料13000000円
葬儀費709444円
—死亡合計43499444円—

総損害額 43674794円

控除額 13499444円(自賠責上限超過額)

賠償額 30175350円

とのことでした。
高いのか低いのかが分かりません。

また、控除額とはなんなんでしょう?
自賠責上限超過した分は払わないということで控除されたのでしょうか?

弁護士からの回答

お父様がお亡くなりになったこと、お悔やみ申し上げます。

お父様がお亡くなりになった交通事故の賠償額について、申し上げられる範囲でご回答致します。

まず、
治療費168650円
諸雑費1100円
その他明細5600円
—障害合計175350円—
とありますが、これらの実費の他に、ご家族が搬送先の病院に駆け付けた場合、その交通費等は認められる可能性はございます。

次に、利益29790000円は、逸失利益のことだと思いますが、今回の事故の逸失利益の計算式は、農業分について、
年収×(1-0.5(※1))×8.3064(※2)
となります。

また、年金についても納付していれば、当時受給要件を満たしていなかったとしても、年金分の逸失利益が認められる可能性がございます。

計算式は、
年金見込額×(1-0.7(※3))×13.4886
となります。

※1 生活費控除率

生活費控除率とは、もし生きていれば生活費がかかるところ、亡くなったことにより生活費を支出する必要がなくなったため、その分を控除しようというものです。

男性(独身)の場合、生活費控除率は5割とされることが多いです。

※2 就労可能年数に対応するライプニッツ係数

就労可能年数は、死亡時の年齢から67歳までの年数と平均余命の2分の1のどちらか長期の方を採用致します。

59歳男性の場合、平均余命は23.77年で、その半分は約11年なので、死亡時の年齢59歳から67歳までの年数よりも長期となりますので、就労可能年数は11年となります。

次に、ライプニッツ係数とは、将来の収入を現在の一時金として受け取ることになるため、将来の収入時までの年5%の利息を複利で差し引く係数をいいます。

11年をライプニッツ係数で引き直すと、8.3064という数値になります。

※3 年金については、その大部分が生活費に費消されるとの観点から生活費控除率が7割程度と高めに認定される可能性がございます。

※4 年金については、平均余命まで受給していることを前提に計算致します。

平均余命は、59歳男性の場合、平均余命は23.77年となります。23年に対応するライプニッツ係数は13.4886になります。

逸失利益が妥当であるか否かは、年収の額によりますので、現時点で保険会社の提示が妥当か否かは判断しかねます。

次に、慰謝料13000000円ですが、慰謝料は、実務上被害者がどのような立場だったのかによって、類型化されております。

お父様の場合、2000万円~2200万円が目安となります。

なお、事故態様が悪質であった場合や加害者の事故後の態度が著しく不誠実な場合等には、死亡慰謝料が増額されることもあります。

したがって、死亡慰謝料の算定においては、まず上記類型化された基準を前提に、個別具体的な事情も考慮する必要があるといえます。

次に、葬儀費709444円ですが、葬儀費用は、原則として150万円を超えない範囲で実費全額が損害となります。

そのため、上記金額以外に自己負担されているものがあれば、150万円までであれば請求することができます。

次に、控除額 13499444円(自賠責上限超過額)についてですが、あくまで推測になりますが、今回の事故については、お父様にも過失があり、お父様の過失割合分を控除すると賠償額は、自賠責から支払われる30175350円を下回るため、任意保険会社は、自賠責から支払われる限度でのみ支払い、自賠責超過部分については支払わないと言っているものと思います。

なお、今回の事故の過失割合については、事故状況の詳細が不明ですので、具体的に申し上げることができません。

以上、今回の事故の賠償額の妥当性については、お父様の事故前の年収や具体的な事故状況により変わってきますので、確定申告書や実況見分調書(又は事故状況についての図)等の必要書類をもってご相談される必要があります。

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