交通事故の後遺症が残ったら?

交通事故に遭うと、治療をしても完治せずに後遺症が残ってしまうケースがあります。その場合、日常生活でも仕事上でも不都合が発生するので被害者にとっては大変な負担となります。

ただ、後遺症が残ったからといっても、当然に後遺症についての補償を受けられるとは限らないので注意が必要です。

今回は、交通事故で後遺症が残ったときの対処方法と補償内容をご説明します。

後遺症とは

後遺症とは、交通事故を原因として、治療をしても残ってしまった身体や精神のさまざまな障害のことです。

たとえば、腕や脚がなくなったり、関節が動かなくなったり脳の認知機能が失われたり、目や耳が不自由になったり、脊髄損傷で身体の一部が麻痺してしまったりするケースなどがあります。

後遺症が残ると、日常生活を1人で行えなくなることもありますし、仕事を続けられなくなったり、昇進・転職のチャンスがなくなってしまったりすることも多いので、被害者としては適切な補償を受ける必要があります。

後遺症が残ったときにすべきこと

交通事故で後遺症が残ったら、まずは「自賠責後遺障害等級認定」を受けるべきです。

後遺障害の等級認定は、加害者の自賠責保険や共済が行っています。

正確には「損害保険料率算出機構」が行います。

後遺症が残っても、後遺障害として認定を受けないと、後遺障害慰謝料や逸失利益などの後遺症に関する補償を受けることができません。

交通事故後、「症状固定」するまで通院をしたら、医師に「自賠責後遺障害診断書」を作成してもらって加害者の自賠責保険や共済に対し、後遺障害等級認定の申請をしましょう。

後遺症が残った場合の補償

後遺症が残って、正式に後遺障害として認定されたら、以下の2種類の賠償金が支払われます。

  • 後遺障害慰謝料
  • 後遺障害逸失利益

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料とは、後遺症が残ったことによって被害者が受ける精神的苦痛に対する慰謝料です。

交通事故で後遺症が残ると、被害者は事故前のように身体を動かせなくなって不自由を強いられるので、多大な精神的苦痛を受けるものです。

そこで、後遺症の内容や程度に応じて後遺障害慰謝料が支払われます。

後遺障害慰謝料は、認定された後遺障害の「等級」に応じて計算されます。

たとえば、もっとも重い等級である1級の場合の後遺障害慰謝料は2800万円程度となりますし、もっとも軽い等級である14級の場合の後遺障害慰謝料は110万円程度が基準です。

そこで、高額な後遺障害慰謝料を受け取るためには、なるべく高い等級の後遺障害認定を受ける必要があります。

後遺障害逸失利益

後遺障害逸失利益とは、後遺症が残ったことによって被害者が得られなくなってしまった将来の収入のことです。

後遺症が残ると、被害者の身体能力や認知能力などが低下して、労働能力の一部や全部が失われます。

仕事を辞めざるを得ないケースもありますし、当面は続けることができても将来の昇進や転職のチャンスが失われたり、できる仕事の内容が限られたりするケースもあります。

そのような将来の減収も後遺症による損害といえるので、「逸失利益」として加害者に請求することができるのです。

後遺障害逸失利益は、後遺障害の等級ごとに定められる「労働能力喪失率」によって計算されます。

後遺障害の等級が高いほど労働能力喪失率が高くなって後遺障害逸失利益の金額も上がります。
高額な後遺障害逸失利益を獲得したい場合には、なるべく高い等級の後遺障害認定を受ける必要があります。

 
交通事故で後遺症が残った場合には、まずは加害者の自賠責保険や共済に対し、自賠責の後遺障害等級の認定を請求し、なるべく高い等級の後遺障害認定を受けるべきです。

被害者がご自身で手続きをするよりも、事案によっては専門知識とノウハウを持った弁護士が手続きを代行する方が、高い等級の後遺障害認定を受けられる可能性があります。

交通事故で後遺症が残った方は、是非とも一度、弁護士に相談しましょう。

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