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会社を巻き込む相続トラブルの対処法

最終更新日 2026年 06月19日
監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所 代表社員 弁護士 谷原誠 監修者:弁護士法人みらい総合法律事務所
代表社員 弁護士 谷原誠

会社を巻き込む相続トラブルの対処法

この記事を読むとわかること

☑︎なぜ会社を巻き込む相続
は経営者にとって大きな問題に
なるのか?

会社が関わる相続は、たんに「財産をどう分けるか」の問題では終わりません。

「自社株が誰に移るか」
「誰が経営権を握るか」
「経営者の個人保証はどうなるか」
「会社の意思決定が
止まってしまわないか」

といった、会社経営そのものに直結する問題が一気に表面化してくる可能性があるからです。

中小企業庁も、後継者に自社株や事業用資産を集中させようとしても、遺留分や株式の分散が事業承継の妨げになると案内しています。

☑︎会社が関わる「相続トラブルの
8つの典型例」を解説します!

そこで今回は、これまでトラブル解決に関わってきた事例の中から、次のような「会社を巻き込む相続トラブルの典型例」を中心に取り上げます。

つまり、会社が関わる相続は、遺産分割の問題であると同時に、経営支配・資金繰り・取引継続などの問題でもあるわけです。

だからこそ、一般の相続以上に生前対策が重要になってくるのです。

☑︎現状の把握から対処法・
事前対策へ!

これから本記事では次の流れで、会社が関わる相続トラブルについて、主に会社の経営者と後継者側の立場に立って解説していきます。

①相続トラブルの事例
②その対処法
③注意するべきポイント
④事前の予防策

また、経営者が知っておくべきこととして、「株式」、「事業承継」、「遺留分」、「相続税」、「所在不明株主」、「経営者保証」まで、実務で問題になりやすい論点についてもお話ししていきます。

目次

事例1:自社株が分散して
後継者が会社を動かせなくなる
ケース

相続トラブルの背景

父がオーナー社長で、自社株の大半を保有していたものの、遺言書を作っていなかった事例。
相続開始後、長男が会社を継ぐ予定だったのに、株式が妻・長男・長女に分散。
重要な株主総会決議や経営判断で他の相続人の同意が必要になってしまうため、経営判断が遅れてしまっている……。

対処法

自社株というのは会社の最高の意思決定機関である株主総会の議決権を有するため、分散してしまうと重要な場面で決議ができず、経営が滞ってしまうリスクがあります。

相続が発生した後であれば、まずは遺産分割協議で後継者に株式を集中させる方向で調整するのが基本です。
すでに親族間の対立が強い状況であれば、家庭裁判所の「遺産分割調停」も視野に入ります。
調停でも同意が得られないなら「遺産分割審判」に移行します。
調停や審判になれば、株式も他の財産と同様に分割対象としてあつかわれます。

注意するべきポイント

現金と違い、株式は分散するだけで経営権そのものが不安定になる点が最大の問題といえます。
たとえば、他の相続人がまとまって「経営には関与しないが、株主として反対する」という状態でも、会社運営に大きな支障が出てしまいます。
たんに法定相続分どおりに分ければよい、では済まないことを理解しておくべきです。

事前の予防策

もっとも基本的な予防策は、贈与や遺言で後継者に自社株を集中させることです。
加えて、後継者に株式を集中させると遺留分問題や相続税の問題が出やすいため、後述する遺留分に関する民法特例や、必要に応じて事業承継税制まで含めて設計するのが有効です。
中小企業庁は、事業承継を円滑に進めるための支援策として、遺留分特例、税制支援、金融支援を案内しています。

<コラム①遺留分とは?>
被相続人(亡くなった人)の兄弟姉妹以外の法定相続人(配偶者、子、直系尊属など)に、最低限保障される遺産の取得分が「遺留分」です。

次のような場合に発生する可能性があります。

  • 遺言により特定の相続人の相続分が極端に少ないケース
  • 生前贈与で特定の相続人や第三者に多く渡していたケース
  • 相続財産のほとんどを特定の人に遺贈する遺言があるケース など

事例2:自社株以外に遺産が
ほとんどなく遺産分割協議が
進まない
ケース

相続トラブルの背景

父は非上場会社のオーナー社長。
個人財産の大半が自社株で、貯金や換金しやすい資産はほとんどなかった事例。
相続人は妻・長男・次男の3人。
長男は父の生前から会社に入って後継者になる前提で動いており、次男は会社経営に関与していなかった。

相続が始まると、長男は「会社を継ぐために株式を全部ほしい」と主張。
次男は「株式以外にまとまった財産がないのに、長男だけ会社を引き継ぐのは不公平だ」と反発し、遺産分割協議が進まなくなってしまった。

対処法

経営者は自身の預貯金などを会社につぎ込んでいることも多いため、自社株以外の財産はほとんどないケースがあります。
この場合、分割しにくい遺産をどう分けるか、という問題になるわけですが「代償分割」という方法があります。

代償分割というのは、現物のまま受け継いだ相続人が、その評価額について分配割合に応じた金銭を他の相続人に支払う方法です。
不動産や会社経営の後継者がもらい受けるべき株式など、分割しにくい高額資産を売却せず分配しようとする際に用います。

後継者が自社株を取得し、他の相続人には代償金を支払うわけですが、後継者に資金が足りなければ、「分割払」、「借入れ」、「生命保険金の活用」、「会社からの自己株式取得」など、別の手当ても検討する必要があります。

注意するべきポイント

法律上、自社株も相続財産なので分割対象です。
しかし、経営の視点からは、自社株が分散すると議決権が割れ、会社運営に支障が出ることがあります。

つまり、自社株は相続財産である一方、事業承継上は集中させる必要が高い財産で、「分けられる財産」だけれども「分けてはいけない財産」といえます。

このズレが、相続人の間の不公平感と会社の継続性の衝突を生んでしまいます。

また、会社の株価が高くても、それは会社に資産があるという意味であって、後継者個人に支払い能力があることを意味しません。
ここを誤解すると、「長男は高額な株を取るのだから他の相続人に十分払えるはずだ」という感情論になりやすいです。
実際には、会社の株を持つことと現金を持つことは別で、株の評価が高い = 現金がある、ではないことに注意する必要があります。

事前の予防策

事例1と同様、遺言で後継者への株式集中を明確にしておくべきです。
口頭の約束や家族の了解だけでは足りません。
会社を継ぐ人に自社株を集中させる意思を、法的に残しておくことが必要です。

そのためには、自社株評価を平時から把握しておくことも大切です。
「うちの会社の株は高くないだろう」と思い込んでいる経営者は少なくありません。
しかし、内部留保や不動産が多ければ、相続税評価は高額になり得ます。
平時から評価額の概算を把握しておけば、遺留分、相続税、代償分割の資金手当てまでの見通しが立てやすくなります。

また、事業承継税制を検討するなら適用が可能かどうかを早めに確認し、使えない場合でも生命保険や資金準備で現金原資を確保しておく必要があります。

事例3:後継者に株式を
集中させた結果、
遺留分侵害額請求を受ける
ケース

相続トラブルの背景

父が「会社は長男に継がせたい」と考え、自社株の大半を長男に相続させる遺言を残した事例。
遺留分を侵害された者は、贈与または遺贈を受けた者に対して、その侵害額に相当する金銭の支払いを請求できることから、会社を継がない長女や次男が、自分の最低限の取り分が侵害されたとして、長男に対して「遺留分侵害額請求」を行なった。

対処法

遺留分侵害請求を受けた後継者は、まず次の確認をする必要があります。

  • 請求者が本当に遺留分権利者か
  • いつ意思表示がされたか
  • 請求額は正しいか など

相続人の間で話し合いがつかなければ、家庭裁判所の「遺留分侵害額の請求調停」を利用できます。
なお、遺留分侵害額請求は、放っておくと①「相続開始と侵害を知った時から1年」、または②「相続開始から10年」、で権利が消滅してしまうので注意が必要です。
内容証明郵便などで権利行使の意思表示をしておきます

注意するべきポイント

現在の制度では、遺留分は金銭で支払うことになっています。
つまり、遺留分の問題は株式そのものの返還ではなく、原則として金銭支払いの問題になるわけです。

仮に、後継者が自社株しか持っていない、十分な金銭的余裕がない、自社株の金額が高額、といった場合では、結局は資金調達や株式などの資産処分を迫られ、経営に深刻な影響が出る可能性があります。

【解説動画】事業承継における遺留分対策

事前の予防策

遺留分に関する民法特例の活用が有力です。
これは、推定相続人全員と後継者の合意を前提に、後継者が取得する自社株式等について次のような特例を利用できる制度です。

  • 自社株を遺留分算定財産から除外する
  • 遺留分算定財産に算入する自社株の
    価額を合意時の時価に固定する

後継者の経営努力で株価が上がっても、想定外の遺留分負担を抑えやすいというメリットもあります。

事例4:非上場株式の評価額で
もめるケース

相続トラブルの背景

上場していない会社の株式の評価について、後継者と他の相続人の間で意見が対立して、もめてしまう事例。
非上場会社の株価は市場では明確に決まっていないため、後継者は「会社の株なんて換金しづらいから大した価値はない」と主張。
一方、他の相続人は「内部留保も不動産も多いから高いはずだ」と主張し、話し合いが平行線に。
遺産分割協議が進まず、後継者は会社運営への影響を危惧。
他の相続人も心が落ち着かない日々を過ごしている。

対処法

まずは、相続税申告で使う評価と、遺産分割・交渉で使う評価の意味を整理することが重要です。

税務上は国税庁の評価ルールが基準になりますが、そのルールはあくまで税務上の評価額であり、時価ではありません。
そのため、紛争ではその数値が用いられないことが多いので注意してください。
必要に応じて、弁護士や税理士、公認会計士など専門家の意見を聞きながら、客観的な評価資料を用意します。

なお、遺留分特例でも固定合意時の時価については弁護士、税理士、公認会計士等による証明が必要になります。

注意するべきポイント

非上場株式は「会社の中身」次第で評価が大きく変わるのが特徴です。
現預金や不動産が多い会社、株式保有会社、土地保有特定会社、開業後3年未満の会社などは評価が跳ね上がったり、特則が働いたりすることに注意が必要です。

事前の予防策

相続発生時ではなく、日頃から自社株評価の概算を把握しておくことが大切です。
いざ相続が始まってから評価をすると、株価が想像以上に高額になってしまい、相続人の間でもめることがよくあります。
事業承継税制や遺留分特例を検討する場合でも、株価の把握は欠かせません。

事例5:株主が死亡して株式が
遺産共有/所在不明状態になって
会社運営が止まるケース

相続トラブルの背景

  • 主要株主が死亡した後、相続人が複数いるため遺産分割が進まず、株式が遺産共有のまま放置されている事例。
  • 一部の相続人と連絡が取れない、相続人の一人が海外にいる、何代も相続が重なって所在不明株主状態になっている事例。

このような問題が起きて、会社運営が止まってしまっている……。

対処法

遺産共有の状態であれば、まずは遺産分割で帰属を確定させるのが基本です。
株式が共有のまま議決権行使をする場合には、会社法第106条に基づく「権利行使者の通知」が問題になります。

第106条(共有者による権利の行使)
株式が二以上の者の共有に属するときは、共有者は、当該株式についての権利を行使する者一人を定め、株式会社に対し、その者の氏名又は名称を通知しなければ、当該株式についての権利を行使することができない。ただし、株式会社が当該権利を行使することに同意した場合は、この限りでない。

所在不明株主が障害になっている場合は、「所在不明株主に関する会社法特例」の活用も検討できます。
この特例では、一定の認定と手続保障を前提に、通常5年必要なところを1年に短縮して、所在不明株主の株式の売却や自社買い取り手続きを進められる仕組みがあります。

詳しい内容については、弁護士に相談されることをおすすめします。

注意するべきポイント

「株主名簿を書き換えれば、それで完了」と考えるのは危険です。
なぜなら、遺産分割前の相続株式は、単なる名義の問題ではなく、「誰が議決権を行使できるか」、「株主総会を適法に運営できるか」に直結するからです。

なお、主要株主Aが死亡した場合の株主リストの記載については、基準日や会社の認識時点で整理が変わるため、手続きを正確に踏む必要があることにも注意が必要です。

事前の予防策

所在不明株主問題は、相続を何世代も放置した結果として起きやすいといえます。
スムーズな事業承継のためには早めの株主整理が最善の予防策になるので、次のことを行なうのがいいでしょう。

  • 株主構成を定期的に点検し、株主名簿を
    正確に管理する
    こと。
  • 高齢株主や親族株主が多い会社では、
    生前の承継設計をしておくこと。

事例6:経営者の個人保証や
個人債務が相続問題になる
ケース

相続トラブルの背景

経営者である父親が亡くなった後、相続人たちは「会社は長男が継ぐなら、自分には関係ない」と思っていた。
ところが、父親の個人保証や個人名義の借入れが多額であることが判明し、相続問題として浮上してきた。

対処法

中小企業では、代表者が会社借入れの経営者保証を入れていることが少なくありません。

相続発生後は、まず被相続人個人にどのような債務・保証が、どのくらい残っているかを洗い出すことが最優先です。
保証債務も相続の対象になり得るため、負債超過の疑いがあれば相続人は相続放棄を含めて早期に検討する必要があります。

会社承継と相続放棄は別問題ではなく、相続人ごとに利害が異なるため、早い段階で弁護士に相談し、金融機関への対応を進めるべきです。

注意するべきポイント

相続ではプラスの財産だけでなく、マイナス分の負債も引き継ぐことになるため、個人保証は会社を継がない相続人にも重いリスクになり得ます
しかも、会社の将来性とは別に、相続人が個人で責任を負う可能性があるため、会社の承継設計と個人保証の整理を分けて考えないことが大切です。

事前の予防策

経営承継円滑化法では、支援の一つとして金融支援を設けています。
事業承継時に必要な資金の融資や信用保証の別枠が用意される場合があるため、承継前から金融機関と保証見直しの交渉を進めることが有効です。
あわせて、そもそも経営者保証に依存しない融資へ移行できるかを検討する価値があります。

事例7:株価が高くて相続税が
支払えない/後継者に買い取り
資金が
ないケース

相続トラブルの背景

  • 後継者に株式を渡す方向は決まっていたのに、会社の経営者は生前に何の制度も使わなかったため、相続発生後に初めて、後継者は株価が高くて相続税が支払えないという現実に直面してしまった事例。
  • 息子などの親族の後継者がいなかったため、会社のNo.2に引き継がせたいと思ったが、その後継者に買い取り資金がなかった事例。

対処法

法人版事業承継税制を活用する方法があります。
法人版事業承継税制は、非上場株式等の相続税について、一定の要件のもと、その納税を猶予し、後継者の死亡等により、納税が猶予されている相続税の納付が免除される制度です。

事業承継税制や遺留分特例を使わなかったために税負担と紛争リスクが一気に噴出する場合があるので注意が必要です。

注意するべきポイント

事業承継税制は非常に有効な制度ですが、自動で使えるわけではなく、認定や要件確認が必要です。
安易に考えていると、いざという時に適用できないことがあります。
また、要件を満たしていないと、納税の猶予が打ち切られ、多額の課税が発生する可能性があります。

事前の予防策

平時から、事業承継税制を使うか、使わないかを含めて情報を収集し、検討しておくべきです。
相続税だけでなく、遺留分、納税資金、議決権集中、後継者育成まで一体で設計しておくと、相続発生後の混乱を大きく減らせます。

事例8:他の株主に会社が
乗っ取られてしまったケース

相続トラブルの背景

会社のオーナー社長である父が自社株の60%を保有、残りの40%は共同創業者や親族が持っていた。
父は「長男に会社を継がせる」と他の株主に口頭では言っていたものの、遺言書を作っていなかった。

相続開始後、父の自社株60%が妻・長男・長女に分割され、長男単独では過半数に届かなくなってしまった。
そこで、もともと40%を持っていた他の株主が長女と連携し、株主総会で役員構成を動かし、長男の経営権を奪ってしまった……。

対処法

中小企業の相続では、預金や不動産の分け方以上に深刻なのが、相続をきっかけに会社の支配権が崩れることです。
とくに非上場会社では、経営者が持っていた自社株が相続で分散し、その結果、他の株主や親族株主に主導権を奪われることがあります。

まず株主構成と議決権割合を
正確に把握する

  • 株主名簿、相続人の範囲、遺産分割の進捗、遺言の有無などを整理しないと、法的な打ち手が見えません。
    「乗っ取られた」と感じたなら、まずは感情的な対立ではなく、「誰が何株を持ち」、「議決権がどう分布しているかを確認」します。
  • もし相続で株式が共有状態にあるなら、誰が権利行使者として会社に通知されているのかも重要で、ここが曖昧だと株主総会の運営や議決権行使でさらに混乱をきたすリスクがあります。

遺産分割で後継者への
株式集中を急ぐ

  • まだ相続が確定していない段階なら、遺産分割で後継者に株式を集中させることを最優先で行ないます。
  • すでに他の相続人と対立している場合は、交渉だけでなく、家庭裁判所の遺産分割調停を見据えて進める必要があります。
  • 特に、相続財産の大半が自社株で、他に分けやすい財産が少ない場合は、代償分割や資金手当てとセットで考えていきます。

所在不明株主や少数株主問題
には会社法特例も検討する

  • 相続をきっかけに株主が増え、しかも一部が所在不明になっている場合は、会社運営はさらに難しくなります。
  • 一定の認定を前提に、通常は長い期間を要する所在不明株主の株式売却・自社買い取り手続について、1年に短縮する会社法特例があります。
    後継者が必要な議決権割合を確保できない理由が所在不明株主にあるなら、この特例が事業承継の打開策になる可能性があります。

遺留分や代償金の資金対策を
別枠で組む

  • 後継者が株式を確保しても、他の相続人の不満はそれだけでは消えません。
    特に、遺留分や代償金の支払原資がないと、結局は株式の一部処分や経営不安につながってしまうリスクがあります。
  • そのため、株式集中策と現金対策は必ずセットで考え、遺留分に関する民法特例や事業承継税制など、株式承継を円滑化する制度を活用するべきです。

注意するべきポイント

  • 中小企業では、取締役であること以上に、誰が株主として議決権を持っているかが重要です。
    社長の生前に後継者を決めていても、株式が分散してしまえば、その人が経営を続けられるとは限りません。
  • 非上場株式は売却しにくいため、相続人には価値を実感しにくい一方で、評価上は高額になることがあります。
    すると、会社を継がない相続人は「それだけ高いなら、自分にも相応の取り分があるはずだ」と感じやすく、対立が激しくなってしまうのです。
  • 会社の乗っ取りの問題は、たんなる相続相談では終わりません。
相続法:遺産分割と遺留分
会社法:議決権、譲渡制限、売渡請求
税務:非上場株式評価と事業承継税制

これらが同時に動いていくことを忘れてはいけません。

事前の予防策

上記の内容から、次のポイントが重要になります。

  1. 遺言で後継者への株式集中を明確に
    する。
  2. 株主名簿を整備し、親族株主・
    少数株主の状況を把握する。
  3. 早い段階で弁護士や税理士に
    相談する。

会社に関わる相続トラブルは
早急に弁護士にご相談ください!

ここまでお話ししてきたように、会社の相続は「相続人の公平」と「会社の継続」が衝突しがちです。
法律上の正しい対応と、会社経営として望ましい対応が一致しないことも珍しくないからこそ、相続対策ではなく、事業承継対策として考えることが重要です。

特に注意したいのは、次のポイントです。

  • 自社株は現金のように単純分割
    できない。
  • 遺留分は後継者の資金繰りに直撃する。
  • 非上場株式は思った以上に高く
    評価されることがある。
  • 相続で共有・所在不明株主問題が
    生まれる。
  • 経営者保証は相続人全体のリスクに
    なる。

また、トラブルの予防策として次のポイントを抑えておいてください。

  1. 遺言で後継者への株式集中を設計すること。
  2. 自社株評価を定期的に把握すること。
  3. 遺留分特例や事業承継税制の
    適用可能性を確認すること。
  4. 株主名簿を整備し、所在不明株主を
    放置しないこと。
  5. 経営者保証や個人債務の整理を
    進めること。

もし現在、会社に関わる相続、事業承継で不安がある、問題を抱えてしまっている、という場合はまずは一度、弁護士にご相談ください。

みらい総合法律事務所は全国対応で、随時、無料相談を行なっています(事案によりますので、お問い合わせください)。
もちろん、秘密厳守ですから安心してご相談ください。

【解説動画】遺産分割の弁護士費用を簡単に弁護士解説。

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