交通事故の死亡事故・後遺障害被害者の質問に回答
交通事故弁護士相談Q&A|みらい総合法律事務所

会社員が交通事故で死亡した場合、逸失利益はどのように算定しますか?

2014年08月18日

死亡事故の場合、被害者は、基本的に①葬儀料、②慰謝料、③逸失利益を請求することができます。

このうち、逸失利益とは、死亡しなかったら将来仕事をして収入を得ていたはずの利益です。

死亡逸失利益の計算式は下記の通りです。

基礎収入 × (1-生活費控除率) × 就労可能年数に対するライプニッツ係数

給与所得者の場合、基礎収入は、事故前年度の給与をもとにします。一般的には、源泉徴収票で証明します。その他、課税証明書や納税証明書を提出する場合もあります。

現実の収入額が、賃金センサスの全年齢平均賃金を下回る場合でも、平均賃金程度の収入を得られる蓋然性があれば、全年齢平均賃金を基礎とすることができます。

また、30歳前後の若年労働者の場合には、原則として全年齢平均賃金を基礎とします。これは、若年労働者の場合には、まだ給料が安く、年齢を重ねる毎に年収が上がっていることが想定されているため、事故前年度の給料をもとにすると、安くなりすぎてしまうためです。

将来昇給する可能性が高いような事情がある場合には、昇給を考慮した金額を基礎収入とすることもあります。

退職金については、支給されることが確実である会社等の場合には、定年まで就労していれば得られたであろう退職金から中間利息を控除した金額と、死亡時に支給された死亡退職金との差額分について認められます。

定年後の収入について、たとえば60歳で定年が定められているような会社に勤務していた場合は、定年後も勤務時と同程度の収入を得ることは困難な場合が多いため、定年後67歳までの期間は、賃金センサスの平均賃金を基礎としたり、あるいは死亡時の実収入に一定の割合で減額した金額を基礎とすることになります。

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